21/11/2024
ポストラヤスって大袈裟なタイトルだがシャトーヌフ・デュ・パプをこよなく愛するファンにとって切実なテーマなのは理解される事実だろう。ラヤスが如何に深淵な味わいを示そうが経済的には高価過ぎる投機銘柄で味わうに現実的では無い。DRCでもあるまいし。それでは同じ地域から輩出されるワインに期待せずにはいられないではないか。それも費用対効果に見合う銘柄を探し出す作業は喫緊のテーマに違いない。
そんな思いで近在のローヌフリーク達と様々なシャトーヌフを試した結論らしき意見がシャルヴァンのワインだった。これは少なくとも参加者の殆どが出した結論である。
実際に試してみれば実感出来るだろうが、果実とふくよかな奥行きあるボディと長くスタイリッシュな余韻は特筆ものでラヤスの流麗なボディバランスに比してかっちりとしたバランスを保っても尚グルナッシュの果実の魅力を伝えるスタイルは非常に魅力を感じる。ラヤスが草書体ならシャルヴァンは楷書の魅力ではないか。
シャトーヌフでは当地中心部のル・クロウ区画のワインが話題になるのだろうが此処はグルナッシュ派、セボン一族の土地でラヤスやシャルヴァン、ジャナス等の畑とは異なる。その一番の相違はグルナッシュの抽出の様に思えるし醸造上のコンセプトも少し異なる様だ。
やはりシャルヴァンは寝かせて飲むべきで標準的な作柄年のキュヴェでは10年程待てば鑑賞出来よう。現在シャルヴァンのシャトーヌフの正規代理店が日本には無いのが惜しまれる。